2020年度 裁量問題 数学 解説

2020/03/22

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昨年よりはさすがに難しくなりましたが,当初のような裁量問題の勢いはもうありません。

相変わらず資料の整理はごり押しするようで。でも良い問題ですね。問2は問題集に採用されそう。
後は典型問題です。塾に高いお金払った人が可愛そう。(でもそれぐらいで良い気もします。)

TITLE:2020年度 裁量問題 数学 解説
出題分野:関数,資料の整理,平面図形,回転体
出典:令和2年度 北海道 公立高校入試 過去問
URL:http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/r02gakuryoku.html

.pdfのURL:https://drive.google.com/open?id=1qmlaaKoIF7iaO4VVd94to0Ge7bF4w4KC
<検索用コード>

問1 太郎さんは,毎分60 mで歩いて中学校から図書館まで行き,図書館で調べものをした後,同じ道を同じ速さで歩いて図書館から中学校まで戻ってきました。下の図は,このときの中学校を出発してからの時間(x分)と中学校からの道のり
(y m)の関係を表したグラフです。ただし,図書館の中での移動はないものとしています。次の(1),(2)に答えなさい。

(1)中学校から図書館までの道のりは何mですか,求めなさい。


(2)太郎さんは,全体の所要時間を変えずに,同じ道のりで中学校から図書館まで行き,30分間滞在して中学校に戻ってきたいと考えました。そのために,往路の速さを復路の2倍とすることにしました。このときの往路の速さは毎分何mですか,求めなさい。






問2 図書委員である桜さんは,自分のクラス25人に対して,夏休みと冬休みに読んだ本の冊数をそれぞれ調査しました。図1は,夏休みの調査結果をヒストグラムにまとめたものです。次の(1),(2)に答えなさい。
図1

(1)夏休みに読んだ本の冊数の平均値を求めなさい。

(2)図2は,冬休みの調査結果をヒストグラムにまとめたものですが,7冊から9冊の部分は,未完成となっています。また,下の資料は,桜さんが,夏休みと冬休みの調査結果からわかったことをまとめたものです。資料をもとにして,解答用紙に未完成の部分をかき入れ完成させなさい。

(資料)
・読んだ本の冊数の範囲は,夏休みと冬休みで変わらなかった。
・読んだ本の冊数の平均値は,夏休みと冬休みで変わらなかった。
・読んだ本の冊数の中央値は,夏休みが7冊で,冬休みは8冊であった。
・読んだ本の冊数の度数(人)が0であったのは,夏休みでは0冊のみであったが,冬休みでは0冊と6冊であった。
問3 下の図のように,線分ABを直径とする半円があり,AB=8 cmとします。弧AB上に点Cを,∠ABC=30°となるようにとります。線分ABの中点を点Dとし,点Dを通り線分ABに垂直な直線と線分BCとの交点をEとします。次の(1),(2)に答えなさい。

(1)線分DEの長さを求めなさい。
(2)△BCDを,線分ABを軸として1回転させてできる立体の体積を求めなさい。ただし,円周率はπを用いなさい。





























































【解答例】              21点/60点
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問1(1)(3点)
(1)毎分60m は 1分で60 m 30倍して,
30分で1800m 
問1(2)(3点)
<解法1>
全体の所要時間は80分なので,50分で往復すればよいから,
復路 50×2/3 分
往路 50×1/3 分 (速さ2倍なので,時間は半分)
50×1/3分で,1800 m歩くから,
50分で5400 m
10分で1080 m
1分で108 m 毎分108 m
<解法2>
往路の速さを分速2v mとすると,復路の速さは分速v mと表される。道のりは1800 mだから,
往路の時間 1800/2v 復路の時間 1800/v と表せ,
1800/2v+1800/v=50 900+1800=50v
v=54 往路は,2v=108 m
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(1)は小学生レベルです。(2)は方程式を立てることもできますが,たぶん想定解答は<1>です。というか,(2)も小学生でも解けます。簡単ではないですが。もうすこし捻っても良いのでは?
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問2(1)(3点)

人数×冊数をそれぞれ求め足すと,
2+8+3+8+5+6+21+40+27+30=150 と全員が借りた合計冊数が分かる。これを25で割って,平均6冊。
問2(2)(4点)
・読んだ本の冊数の範囲は,夏休みと冬休みで変わらなかった。→0冊はいない

・読んだ本の冊数の平均値は,夏休みと冬休みで変わらなかった。
→25人で読んだ本の合計冊数は150冊のまま
→よって,7冊から9冊の合計冊数は150-67=83冊

・読んだ本の冊数の中央値は,夏休みが7冊で,冬休みは8冊であった。
→9冊は7人(合計63冊),8冊は2人(合計16冊)すると残り7冊だから7冊は1人。

・読んだ本の冊数の度数(人)が0であったのは,夏休みでは0冊のみであったが,冬休みでは0冊と6冊であった。

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(2)ヒストグラム描かせる必要あったのでしょうか。単純に「7冊,8冊,9冊は何人でしょうか?」という問題でもよかった気がします。7冊1人だから少し焦りますね......。ちなみに「未完成は7~9冊」とあるので,ぶっちゃけ一番上と一番下の情報不要です。安心感にはつながりますが。
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問3(1)(3点)
△EDBで,∠EDB=90°,∠EBD=30°だから,
DE:DB=1:√3 DB=4 cmなので,
DE=4/√3=(4√3)/3 cm


問3(2)(5点)
点Cから線分ABに垂線を下ろし交点をFとする。
△BCFを線分ABを軸として1回転させてできる立体の体積は,
∠ABC=30°より,∠ADC=60°なので,△ADCは正三角形となるから,CF=2√3 cm,また,BF=6 cm
となるから,体積は,
1/3×(2√3)^2 π×6=24π cm^3
同様に,△DCFを1回転すると,体積は,
1/3×(2√3)^2 π×2=8π cm^3
したがって,求める体積は,24π-8π=16π cm^3

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(2)は言葉で説明しづらかったら,解答欄に図を描いて「ここがF,ここ60°」と図を描いて説明した方が良いですね。問題は簡単ですが,最後の問題で時間があったかどうかと,しっかり説明できたかで点差つきそう。
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※正答率は,発表され次第更新しようと思います。

※おまけで予想正答率
問1(1)85%
問1(2)30%
問2(1)75%
問2(2)10%
問3(1)90%
問3(2)10%

昨年よりは受験として機能してそう。



comment (-) @ 北海道 高校入試 解説

2020年度 北海道高校入試感想

2020/03/05

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3/4水曜日,コロナウイルスが蔓延している中,北海道の高校入試は無事行われましたね。問題はこちらです。

数学は解説を作ろうと思うのですが,それはまた後で。とりあえず数学の感想だけでも述べようと思います。



①,全体構成
ページ数が従来の7ページから11ページに増えましたね。毎年夏頃に発表される高校入試の報告書で昨年「計算スペースの確保を」と述べられていたので,それが実行された感じです。まあ,問題自体に大きな傾向の変化はりませんが,相変わらず裁量問題で資料の整理はごり押しされるのですね。




②,標準問題
特に困る問題はありません。せいぜい問4のねじれの位置を間違えたり,問6で∠Cが直角と気づかないぐらいでしょう。




③,標準大問2,裁量大問1
問2のトランプの並べ替えが若干焦るかも。「ス1」「ス2」「ダ1」「ダ2」としておとなしく樹形図を描けるかどうか......。
作図は北海道ではあまり見たことがない,正三角形の60度から30度を生成する問題。まあ,よく問題集で見ますよね。
問4は新テストを意識しているのかな?でも,普通の良い問題。資料をよく読んで,計算すればよいだけ。




④,標準大問3,裁量大問2
当ブログでは「やたらと記述させる問題」と名付けておりましたが,昨年に続いて記述は出ませんでした。記述が出なかったら「方程式」「数の証明」が出るのですが,うるう年の規則性は予想外。道コンでたまに出るやつです。
でもこの問題は,変に数式立てず,うるう年だけに注目して
2020年 水
↓曜日が5つずれる
2024年 月
↓曜日が5つずれる
2028年 土
↓曜日が5つずれる
2032年 木
↓曜日が5つずれる
2036年 火
↓曜日が5つずれる
2040年 日
↓曜日が5つずれる
2044年 金
↓曜日が5つずれる
2048年 水
と気づき,28年毎に1周するから,次は2076年と,普段から図に描く習慣がついている中学生ならちゃんと解けたかも。
面白い問題ですね。ただ高校入試なのかは疑問。中学入試っぽい。後,2点×2でよくない?




⑤,標準大問4,裁量大問3(関数)
嫌でも10点出る関数です。2017年度までは
問1,2 なめた問題
問3 難しい問題
という構成だったのですが,2018年度からは,
問1,2 普通の問題
問3 少し難しい問題
と難易度を調節してきています。下位層と上位層は差がつきません。中位層は差がつきます。
とはいえ,点A(t,t^2/2)B(-t,t^2/2)としっかり座標を書き込めば,余裕ですね。
問1より問2の方が簡単かもしれません。C(4,16)と置き,傾き-3ですから,y=-3x+bと置いて代入すれば瞬殺。
問3は中学生には難しい? 変化の割合は覚えていると思われるのですが,文字式で変化の割合を表されるかがポイント。
さらに答えも変な数値なので,不安になるかも......。以外に正答率低い!?
・台形と文字式
とりあえずこの問題おすすめしておきます。
後「傾き-2」だけは,この問題(昨年の予想問題ですが)で的中。ただし,意味なし(笑)




⑥,標準大問5,裁量大問4(証明)
問1は外角で一発。楽勝。
問2が明暗を分けたかもしれません。標準問題組はたぶん全滅,裁量問題組は,思いつかなかったら先に簡単な裁量問題をできたかがポイント。でも北海道の「図だけはシンプルで簡単そうだけど,実は難しい証明」は守られていますね。4点が同一円周上にあるは,学校や円周角の単元で一度はやったはず。だけど,多くの塾では対策していなかったでしょうね。
ちなみに当プリントサイトでは
・2016年度立川高校
・2014年度大阪府B
と2問用意してありました。しかも大阪府Bは私が更新さぼったおかげでこのブログの最新問題。
札幌南北高校や旭川東,釧路湖陵の受験生は出来て当然,他は仮定でいかに稼ぐかがポイント。
証明問題のプリントもっと増やしておこうと思います。とりあえず北海道は
図が簡単そうだけど実は難しい証明
覚えておきましょう。





⑥,裁量問題
昨年よりは難しいですが,例年に比べたらものすごく簡単です。一問ぐらいえげつない問題入れたっていいのに。
問1
(1)毎分60mで30分=1800m 小学生レベル......。
(2)これたぶん「往路」「復路」の意味を理解するのが一番難しい(笑)
「行くとき」「帰るとき」とか,日本語を優しくしてもよかったかもしれません。
日本語の意味さえ分かってしまえば,全体の所要時間は80分なので,50分で往復すればよいから,
復路 50×2/3 分
往路 50×1/3 分 (速さ2倍なので,時間は半分)
50×1/3分で,1800m歩くから,
50分で5400m
10分で1080m
1分で108m
と,計算できます。(公式使わない!楽な方法で計算する!)

問2
(1)道コンあるある「ただ計算が面倒くさい問題」です。ただ入試はそこまで面倒くさくないですね。計算ミスに気を付けたいところ。楽勝。
(2)は良い問題?推理問題ですね。ヒストグラムを書かせるという若干新傾向の問題。
・範囲は変わらない→0冊はいない
・平均値は変わらない→25人で読んだ本の合計冊数は150冊のまま
→よって,7冊から9冊の合計冊数は150-67=83冊
・冬休みの中央値は8冊→本を読んだ人ベスト12位と13位は8冊。
→9冊は7人(合計63冊),8冊は2人(合計16冊)すると残り7冊だから7冊は1人。
ヒストグラム描かせる必要あったのでしょうか。単純に「7冊,8冊,9冊は何人でしょうか?」という問題でもよかった気がします。
7冊1人だから少し焦りますね......。

問3
(1)∠EBD=30度,DB=4 cmを書き込めば,正直標準問題レベルの易しすぎる問題。もう少しひねってほしい。
(2)上位高校受ける子にとっては「時間が残っていれば」余裕。記述は端的に書く練習を塾などで練習しましょう。記述できない中学生の方が多いですがね。

問3の似たような問題をブログに載せたつもりでしたが,生徒に配っておしまいにしていました......。こういうこともあるよね。
北海道回転させるの好きですよね。
回転させた年は,2010年度,2013年度,2015年度,2017年度,そして今年です。

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うるう年,証明,ヒストグラムでいかに時間を使わないかがポイントの入試でした。難しい問題はありません。ただ当たり前ですが,平均点は昨年度より下がります。得点分布図は相変わらずちょっと変な形してそうですが。
来年裁量問題ラストイヤーですが......1問ぐらいえげつない問題だしてほしいかも(笑)2010,2013,2016年度並みの。

数学より今年は,国語(古文)の難しさが気になります。
そして相変わらず理科は頭〇かれてますね。褒めてます。理科だけ「レベル下げたくない!」という意地を感じます。もう少し簡単にしてもいいんじゃないのー?と思います。標準問題高校だったら,理科だけ明らかに平均点低いでしょ......。


comment (-) @ 北海道 高校入試 解説