積分における1/6公式

2019/12/10

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数学2の積分においては,1/6公式,偶関数など,テクニックが結構存在します。

好き嫌い分かれますが,ただ覚えるだけではだめです,どうしてそうなるのか?を覚えていないと,結局公式を使いこなせません。たぶん。

1/6公式は,部分積分で証明するのがよいですね。どうせ理系は後でやるので早めにやっておいた方がよいでしょう。

色々紹介したPDFを,生徒用に作ってみたので,貼っておきます。


TITLE:積分における1/6公式

範囲:数学2の積分

.pdfのURL:https://drive.google.com/open?id=1yO8QvY-b1V8dmWQPEZmjt4rZnsJ6BQwL

今回,実験的に紙のサイズを変えてみました。こうすることにより,パソコン,スマホ上では,PDFが見やすいですね!反面,印刷には不向きですが......まあいいでしょう。元に戻しました。

<検索用コード>


<例1>
y=2x^2-x-3とy=x+1で囲まれた部分の面積Sを
求めよ。

<クソ真面目に解く>
y=2x^2-x-3とy=x+1との交点は,
2x^2-x-3=x+1 これを解いて,x=-1,2
-1≤x≤2で,2x^2-x-3≤x+1だから,
S=∫_(-1)^2▒{(x+1)-(2x^2-x-3)}dx
=∫_(-1)^2▒(-2x^2+2x+4) dx=-2[x^3/3-x^2/2-2x]_(-1)^2
=-2{(8/3-2-4)-(-1/3-1/2+2)}
=-2(-9/2)=9
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しかし,直線と放物線で囲まれた面積を求めることがあまりにも多すぎて,次のような大学入試史上最も有名な裏技が存在する。
<1/6公式を用いた解答>
S=∫_(-1)^2▒{(x+1)-(2x^2-x-3)}dx
=∫_(-1)^2▒(-2x^2+2x+4) dx=-2∫_(-1)^2▒(x^2-x-2)dx
=-2∫_(-1)^2▒〖(x+1)(x-2)〗 dx
 交点を求める際に,x=2,x=-1と解を出しているので,こう因数分解できるのは当然である。
 ここで,以下の公式を用いる。
∫_α^β▒〖(x-α)(x-β)〗 dx=-1/6 (β-α)^3
<上記の証明>
∫_α^β▒(x-α)(x-β) dx ※部分積分!
=[(x-α)^2/2 (x-β)]_α^β-∫_α^β▒〖(x-α)^2/2 dx〗
=0-1/2 [(x-α)^3/3]_α^β=-1/6 (β-α)^3
<解答の続き>
-2∫_(-1)^2▒(x+1)(x-2) dx
=-2∙(-1/6) (2+1)^3=54/6=9
と,大変簡単な計算で求めることができる。
 ちなみにセンターとか穴埋めなら使い放題。東北大に関しては,断り入れてから使った方がよい?
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<慣れるために演習問題>
【1】次を求めなさい。
(1) y=x^2-2x-3とx軸で囲まれた部分の面積






(2)y=x,y=4x-x^2で囲まれた部分の面積











【解答】(1) 32/3 (2) 9/2
【2】次のような問題でも,1/6公式が計算していると出てくるので,用いてみなさい。
(1) y=x^2-2 と,y=-x^2-2x+2で囲まれた部分の面積















(2) y=x^3-xと,y=x^3-3x^2+2xで囲まれた部分の面積



















【解答】(1) 9 (2) 1/2
・y=x^2-2と,y=-x^2-2x+2のグラフ

交点を求める際,x^2-2=-x^2-2x+2
2x^2+2x-4=0 2(x+2)(x-1)=0
と,二次方程式の形になる。
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・y=x^3-xと,y=x^3-3x^2+2xのグラフ

こちらも,x^3-x=x^3-3x^2+2x
3x^2-3x=0 3x(x-1)=0
と,二次方程式の形になる。
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 上記のように,「直線と曲線」または,「曲線と曲線」で囲まれた部分の面積において,交点βから交点αまで積分するときは,積分計算の中で,
∫_α^β▒〖(x-α)(x-β)〗 dx=-1/6 (β-α)^3
を用いることができる。常識らしい!
 ちなみに,もっと一般化して,瞬殺できる公式もあるにはあるが,あまり頼りすぎるのもアレなので,載せない。上記が使えていれば,よほどのことがない限り十分。あまりにも気になるなら,ググろう。
 


 放物線,接線とy軸に平行な直線に囲まれた部分の面積にも,裏技的公式が存在する。
<例1>
 C:y=x^2-4x+3 のx=5における接線lを引く。x=2と,C,lで囲まれる部分の面積を求めよ。

<真面目に解く>
y^'=2x-4より,x=5を代入して,y^'=6,x=5における接線の方程式は,y^'=6(x-5)+8=6x-22
求める面積は,
∫_2^5▒{(x^2-4x+3)-(6x-22)}dx
=∫_2^5▒〖(x^2-10x+25〗)dx
=∫_2^5▒(x-5)^2 dx=[(x-5)^3/3]_2^5=-(-27/3)=9
 接線(重解)を扱うことから,積分する関数は( )^2の形になることは当然である。
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 この( )^2の形を利用して,次のように一般化できる。
 C:y=ax^2+bx+c から,x=β における接線lを引
く。a>0,β>αとし,C,l,x=α によって囲まれる部分の面積を求める。
 y^'=2ax+b なので,x=β における接線の方程式は,y=(2aβ+b)(x-β)+aβ^2+bβ+c すなわち
y=(2aβ+b)x-aβ^2+c
 求める面積は,
∫_α^β▒{ (ax^2+bx+c)-(2aβ+b)x-aβ^2+c}dx
=∫_α^β▒(ax^2-2aβx-aβ^2 ) dx
=a∫_α^β▒〖(x-β)^2 dx〗=a∙1/3 [(x-β)^3 ]_α^β=-a/3 (α-β)^3
=a/3 (β-α)^3 ※y=ax^2 の場合に限定して証明も可
 接線がるので重解を持つ。そのため上記のようにきれいな式となる。時間短縮などのために,知っておくと,たまによいことあるかもしれないし,悪いかもしれない。(受験サイトによると常識らしい)たいていの問題は,接線と,y軸に囲まれているので,α=0 とすればよい。(積分区間はその都度確かめて)
<非記述式で解く>
1/3 (5-2)^3=9
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 ちなみに,aが負でも使える。
<例2>
 C:y=〖-2x〗^2+4x+6 のx=-2における接線lを引く。x=2と,C,lで囲まれる部分の面積を求めよ。

<普通に解く>
y^'=-4x+4より,x=-2を代入して,y^'=12
接線の方程式は,y^'=12(x+2)-10=12x+14
求める面積は,
∫_(-2)^2▒{(12x+14)-(-2x^2+4x+6)}dx
=∫_(-2)^2▒{2x^2+8x+8}dx=2∫_(-2)^2▒(x+2)^2 dx
=2[(x+2)^3/3]_(-2)^2=128/3
最後の式の形が,a/3 (β-α)^3 となっていますね。aが
負の場合は,aを絶対値としてください。
<演習問題> ※普通に解いてもよい
※4STEPにこれを使う問題がなかった!
(1) y=1/2 x^2-x+1/2 とその上の点(3,2)における接線とy
 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。











(2) y=1/2 x^2-2x+2とy=1/4 x^2-2とy軸で囲まれた面
 積を求めよ。






















【解答】(1) 9/2 (2) 16/3

 そこまで強力じゃない気がするので,やめた。(気になるならググりましょう!)
 しかし,調べているうちに,これは教えておこうかと。
①,放物線における,2つの接線の交点のx座標は,2つの接点の平均

<証明せよ>
放物線を平行移動して,y=ax^2の場合に限定しても一般性を失わない。



















【証明例】
A(p,ap^2 ) B(q,aq^2 )における接線の方程式は,
y=2apx-ap^2, y=2aqx-aq^2
交点のx座標は,
2a(p-q)x=a(p^2-q^2 ) a≠0,p≠qだから,
2x=p+q x=(p+q)/2 となる。
②,左右の面積等しい

要は,緑と紫の部分の面積が等しくなる。
<証明例>
放物線を平行移動して,y=ax^2の場合に限定しても一般性を失わない。
A(p,ap^2 ) B(q,aq^2 )における接線の方程式は,
y=2apx-ap^2, y=2aqx-aq^2
2直線の交点のx座標は (p+q)/2 となるから,
求める面積は,
左側=∫_((p+q)/2)^p▒(ax^2-2apx-ap^2 )dx
=a∫_((p+q)/2)^p▒(x^2-2px-p^2 )dx=a∫_((p+q)/2)^p▒〖(x-p)^2 dx〗
=a/3 [(x-p)^3 ]_((p+q)/2)^p=-a/3 ((q-p)^3/2)=a/24 (p-q)^3
右側=∫_q^((p+q)/2)▒(ax^2-2aqx-aq^2 )dx
=a∫_q^((p+q)/2)▒〖(x-q)^2 dx〗=a/24 (p-q)^3
これを利用すると,放物線と2接線で囲まれた部分の面積は,(結局載せるという)
a/12 (p-q)^3
になるというこれまた裏技が登場する。
<演習問題>
y=1/2 x^2 とその上の点(-1,1/2),(2,2)における2本の
接線で囲まれた面積を求めよ。













【解答】 9/8
 結局1/3公式を2回使っているだけなので,無理して覚えなくてよいと思う。

関数y=f(x)が
奇関数(原点対称)なら,f(x)=-f(-x)
例:y=x,y=〖2x〗^3,y=sin⁡x
偶関数(y軸対称)なら,f(x)=f(-x)
例:y=a,y=x^2,y=cos⁡x
 積分区間がy軸対称なら積極的に使っていきたい。
<例1>
 y=x^2と,x=±α,x軸で囲まれた部分の面積

関数がy軸対称なのだから,右側の面積と左側の面積が等しくなる。したがって,面積は,
∫_(-α)^α▒x^2 dx=2∫_0^α▒x^2 dx=2[x^3/3]_0^α=2/3 α^3
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<例2>
定積分∫_(-α)^α▒〖3x^3 〗 dx

関数が原点対称なのだから,右側の面積と左側の面積で相殺される!
∫_(-α)^α▒〖3x^3 〗 dx=0
※面積を求めるなら,絶対値付けるなり,2倍するなり。絶対値の扱いに関しては4STEPで頑張って!
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 これじゃあごく限られた関数しか役に立たないではないか!と思ったでしょうが,積分の足し算引き算は認められている。
<例3>
 次の定積分を計算せよ。
∫_(-1)^1▒(4x^3-3x^2-14x+7)dx
=∫_(-1)^1▒〖4x^3 〗 dx-∫_(-1)^1▒〖3x^2 dx〗-∫_(-1)^1▒14x dx+∫_(-1)^1▒7dx
=0-2∫_0^1▒〖3x^2 〗 dx-0+2∫_0^1▒7dx
=-2[x^3 ]_0^1+2[7x]_0^1=12
 このように,奇関数を排除出来て,とっても気持ちがよい!


<演習問題> 次の定積分をせよ。
(1) ∫_(-2)^2▒(5x^4-4x^3 )dx















(2) ∫_(-π)^π▒(x^2-x+sin⁡x )dx




















【解答】(1) 64 (2) 〖2π〗^3/3


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comment (-) @ 気分的な大学入試
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