2018年度 裁量問題 数学 解説

2019/12/01

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2018年度です。この年で学校裁量問題導入10周年ですね。

この年は理科が異常な難易度,社会以外なんやかんや難しいということもあり,5教科平均点が下がりました。裁量導入当初並の低さ。

数学の裁量問題も,2017年度ほどトリッキーな問題はないですが「普通に難しい問題」が多かったですね。

ただ,すべて一度は演習しておきたい良い問題です。2010年以来の「結構難しめの立体図形」が出題されています。

TITLE:2018年度 裁量問題 数学 解説
出題分野:規則性,関数,立体図形
出典:平成30年度 北海道 公立高校入試 過去問
URL:http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/h31gakuryoku.html

.pdfのURL:https://drive.google.com/open?id=1ptQ548CwZVqXociw6dKCUm_DuLgndgxD
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学校裁量問題の問題と解説⑩
【出典:2018年度 北海道 高校入試 過去問】
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問1 ある10階建てのビルに3台のエレベーターA,B,Cがあり,それぞれを上昇,下降,停止させながら点検を行います。
   次の(1),(2)に答えなさい。
(1)Aの点検は次のように行います。
 1階からn階まで上昇させた後,1階まで下降させる。ただし,上昇時も下降時も2階からn階の各階に7秒ずつ停止させる。(3≦n≦10)
 Aが階を1つ上昇または下降するのにかかる時間を8秒としたとき,Aが上昇し始めてから,1階に戻るまでの時間をnの式で表しなさい。
(2)B,Cの点検は次のように行います。
<B> 1階から10階まで上昇させる。ただし,2階から9階までの各階に7秒ずつ停止させる。
<C> 10階から1階まで下降させた後,10階まで上昇させる。ただし,1階にだけ11秒停止させ,上昇時も下降時も2階から9階には停止させない。
 B,Cが階を1つ上昇または下降するのにかかる時間は,Bの方がCより2秒長く設定されています。B,Cの点検を同時に始めたところ,10階に同時につきました,B,Cが階を1つ上昇または下降するのにかかる時間は,それぞれ何秒ですか。
 B,Cが階を1つ上昇または下降するのにかかる時間を,それぞれx秒,y秒として,方程式を作り,求めなさい。

問2 下の図のように,関数 y=x…①のグラフがあります。①のグラフ上に点A(4, 4)をとります。点Bの座標を(0, 5)とし,線分OA上に点Pをとり,直線BP上に△OABと△OAQの面積の比が5:2となるように点Qを取ります。ただし,点Qのy座標は,点Pのy座標より小さいものとします。点Oは原点とします。
次の(1),(2)に答えなさい。

(1)点Pが点Oの位置にあるとき,点Qの座標を求めなさい。
(2)点Pが線分OAを点Oから点Aまで動くとき,線分PQが動いて出来る図形の面積を求めなさい。

問3 図1のように,1辺の長さが4 cmの正方形ABCDを底面とし,高さが2√2 cmの正四角錐OABCDがあります。次の(1),(2)に答えなさい。
図1
Screenshot_20191201-183840.jpg

(1)OAの長さを求めなさい。
(2)図2は,図1の正四角錐OABCDを,△OBCが平面P上にくるようにしたものです。点Aから平面Pに垂線をひき,平面Pとの交点をHとします。線分AHの長さを求めなさい。
図2
Screenshot_20191201-183849.jpg


【解答例】            配点21点/60点
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問1(1)(3点)正答率8.4%
おとなしく図を描いて考える。
1階 → 2階 → 3階 → 4階 → …
   ⑧ ⑦  ⑧ ⑦  ⑧ ⑦  ⑧
1階 ← 2階 ← 3階 ← 4階 ← …
   ⑧ ⑦  ⑧ ⑦  ⑧ ⑦  ⑧
 冷静になって自分の図を見れば気づく。
・まず,1階からn階までの上昇
8秒間の上昇 (n-1)回
7秒間の停止 (n-1)回
・次に,n階から1階までの下降
8秒間の下降 (n-1)回
7秒間の停止 
n階では,上昇で数えているので,(n-2)回
したがって,解答は
8(n-1)+7(n-1)+8(n-1)+7(n-2)
=30n-37秒
問1(2)(式2点・答え各1点)正答率11.5%
2秒長く設定されていることから,x=y+2…①はすぐ書ける。
<Bの点検にかかる時間>
・1階から10階まで上昇するのにかかる時間 9x
・停止時間 8×7=56
<Cの点検にかかる時間>
・下降,上昇にかかる時間 18y
・停止時間 11
したがって,9x+56=18y+11
{█(x=y+2⋯①@9x+56=18y+11⋯②)┤
①を②に代入して,9(y+2)+56=18y+11
9y=63 y=7 x=9
B…9秒 C…7秒
【コメント】
 さあ,今年の裁量はどんな感じかな??と見た受験生は,1問目から「げっ」となったであろう。問題文が長すぎるのである。
 しかし,覚えておいてほしい。「問題文が長い問題は,大抵見掛け倒し!」この問題も正答率は低いものの,よく読めば,冷静になればどうってことない問題である!
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問2(1)(3点)正答率22.7%
 直線BP上に点Qはあるから,y軸上にある。高さ共通なので,面積は底辺の比となる。BP:PQ=5:2となるから,Q(0, -2)

問2(2)(4点)正答率2.6%
P,Q動いても,△OABは変わらない。よって,△OAQの点Qは,辺OAに平行な直線上を動けばよい。つまり,y=x-2上を動く。
 Qはy=x-2上を動く。PQが動いて出来る四角形の面積は,Aからy=x-2にy軸に平行な線を書き,交点をC(4, 2)とする。動く前のQをD,動き終わった後のQをEと呼ぶと,Eは,直線AB:y=-1/4 x+5と,y=x-2との交点なので,E(28/5,18/5)。
求める面積=平行四辺形ODCA+△ACE
=2×4+1/2×2×(28/5-4)=8+8/5=48/5

【コメント】
 誘導にのっとって,等積変形に気づけば解ける問題だが,中々難しいと思われる。
 入試の模範解答は,相似を用いてもう少し簡単に求めている。
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問3(1)(3点)正答率76.1%
BD=4√2,その半分は,2√2
よって,直角二等辺三角形ができるから,
OB=4 cm
問3(2)(4点)正答率1.0%
三角錐AOBCの体積は,正四角錐OABCDの半分なの
で,1/3×16×2√2×1/2=(16√2)/3 cm^3
また,三角錐AOBCの体積は,
1/3×△OBC×AH でも求められる。
△OBCは1辺が4 cmの正三角形なので,面積は,4√3 cm^2である。
(4√3)/3×AH=(16√2)/3         AH=(4√6)/3 cm

【コメント】
 (1)は解けてほしい。(2)も実は,三角錐の体積を2通りで表すと言う,よく出る典型問題なのですが,最後の問題である,また今回は四角錐で表されていることから,正答率は低くなったと思われる。
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 この年は,理科が異常難易度でしたが,数学もなんやかんや結構な難易度でした。反動なのか?翌年は優しすぎる出題となり……。

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