2016年度裁量問題 数学解説 立方体切断

2019/11/19

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2016年度は,難易度が若干ぶり返した......わけではないのですが,難易度見極めできなかった受験生が多く,難しい年となってしまいました。

難易度見極めの練習として,2016年度はちょうどよいでしょう。

立方体切断の話が出ています。知っていれば瞬殺,知らなければOUTです。知らない受験生の方が多かったので,プリント内で詳しく解説しておきました。後々にもっと詳しい解説を,別記事で載せようと思います。「向かい合う辺は平行!」これさえ知っていればなんとかなります。

TITLE:2016年度 裁量問題 数学 解説
出題分野:平面図形,規則性,関数,確率,立体切断
出典:平成28年度 北海道 公立高校入試 過去問
URL:http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/h31gakuryoku.html

.pdfのURL:https://drive.google.com/open?id=1otpw__-qW2UbDjBPbnED9snZbNllLdrl
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学校裁量問題の問題と解説⑧
【出典:2016年度 北海道 高校入試 過去問】
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問1 図1のように,半径が3 cmの円の円周を12等分する12個の点があり,そのうちの1つをSとします。
   点P,Qは点Sを同時に出発し,Pは矢印アの方向へ,1秒ごとに円周上の点を1個ずつ,Qは矢印イの方向へ,1秒ごとに円周上の点を2個ずつ移動します。例えば,1秒後の3点S,P,Qのそれぞれの位置は図2のようになります。次の(1),(2)に答えなさい。
(1)5秒後に,3点S,P,Qを結んでできる三角形の∠SPQの大きさを求めなさい。
(2)155秒後に,3点S,P,Qを結んでできる△SPQをかき入れ,点P,Qをそれぞれ示しなさい。また,このときの△SPQの面積を求めなさい。
図1
図2 イ     ア
問2 右の図のように,1辺が10 cmの正方形ABCDがあります。頂点Bから辺ABを10 cm延長したところに点Eをとり,辺AD,線分AE上にそれぞれ点P,Qを,2AP=2AQとなるようにとります。APの長さをx cmとし,正方形ABCDと直角三角形APQが重なってできる部分の面積をy cm2とします。このときの横軸xと縦軸yの関係を表したグラフとして最も適当なものを,次のア~オから選びなさい。ただし,点Oは原点とします。










問3 図1のように,1辺が10 cmの立方体ABCD-EFGHがあります。辺AD,AE上にそれぞれ点P,Qを,2AP=AQとなるようにとります。
次の(1),(2)に答えなさい。     図1
(1)図1の立方体を3点B,P,Qを通る平面で切ります。頂点Aをふくむ立体の体積が20 cm3のとき,APの長さは何cmになりますか。APの長さをx cmとして方程式をつくり,求めなさい。
(2)図2のように,1から9までの数字を1つずつ書いた9個のボールがあります。この9個のボールを袋に入れ,袋の中から1個のボールを取り出し,そのボールに書かれた数をaとします。
   図3は,図1の立方体で,AP=4 cmとしたものです。辺BC上に,点Rをとり,BRの長さをa cmとします。
   図3の立方体を3点P,Q,Rを通る平面で切りとるときの切り口の図形が,五角形となる確率を求めなさい。
① ② ③ ④ ⑤
⑥ ⑦ ⑧ ⑨
図2

図3

【解答例】            配点21点/60点
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問1(1)(3点)正答率63.2%
5秒後の位置は,指で数えるなりすれば分かる。
弧SQは円周の長さの1/6倍である。
よって,∠SPQ=180×1/6=30°
問1(2)(6点)正答率0.9%
Pについて,155=12×12+11
(12周して,11進む)
Qについて,155=6×25+5
(25周して5進む)
よってP,Qの位置は,下のようになる。

【P,Qの位置2点】
そのまま△SPQの面積を求めるのは辛いので,円の中心Oを利用する。
中心をOとする。
中心角と弧の長さの関係から,
∠POQ=360*3/12=90° ∠SOQ=360*2/12=60°
∠SOP=30° よって,
△SOQ=1/2*3*3/2 √3=(9√3)/4 〖 cm〗^2 (正三角形)
△SOP=1/2*3*3/2=9/4 cm^2 (SからOPに垂線)
△OPQ=1/2*3*3=9/2 cm^2 (直角二等辺三角形)
求める面積は,
(9√3)/4+9/4-9/2=(9√3)/4-9/4=(9√3-9)/4 cm^2

【コメント】
(2)は,やばいと思って逃げるべき。逃げなかった人が多くて,問2,問3の正答率低下につながった。
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問2(4点)正答率37.8%
0≦x≦5のとき,
△APQ=y=1/2*2x*x=x^2
この時点で,イかオ。なんだけど,5≦xのとき,明らかに重なる部分面積増えている。増えているのはイである。よって イ
【コメント】
真面目に考えた人が可哀想。なお,5≦xでは以下のようになる。

QB=2x-10,QA=2x,AP=xで,△QBR∽△QAPより,(2x-10):2x=BR:x BR=x-5
重なった部分の面積は,
1/2×(x+x-5)×10=5(2x-5)=10x-25
となる。直線となるから,どちらにせよイ。
 もう少し選択肢を考えるべきだった。
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問3(1)(4点)正答率39.3%
AP=x,AQ=2x,AB=10なので,体積は
1/2*x*2x*10*1/3=20 【方程式2点】
10/3 x^2=20 x^2=6…①【1点】 x>0より,x=6
6 cm
【コメント】
 明らかにサービス問題です。教科書レベル。しかし,前述の問1のせいで,簡単だと気づけなかった受験生が多かったと思われます。

問3(2)(4点)正答率9.0%
<立体切断の大原則>
1,同一平面にある点は結んでよい。
ということで,まずPQを結ぶ。
PRも結んでよい。

2,向かい合う辺は平行
Rから,PQに平行な線を引く。

このとき,点Mが線分BF上にあるなら,MとQを結べばいいだけなので,切り口は四角形となってしまう。BR=1,2,3,4のときは,明らかにBF上にきてしまう。(AP≧BRだから。)
BR=5のとき,AP:AQ=1:2であることを考えると,BR:BM=1:2となるから,BM=10 cm。ギリギリ,BF上にあるので,四角形となる。

よって,残りの6~9が五角形となる。
ちなみにどうやって作図するのかと言うと,

2まで同じ。
Mから線分PRに平行な線を引き,EFとの交点をIとする。後は,IとQを結べばいいだけ。ご覧のとおり,切り口が五角形となる。
4/9
※ちなみに,同一平面にも無く,平行な線も無い場合
例) 辺EFの中点をI,辺FGの中点をJとします。3点D,I,Jを通る平面で立方体を切断します。
1,まずIJを結ぶ。

2,DIは,DIが(面を通り)最短距離となるように。

最短距離となるように引けばよいから,このとき,△DKA∽△IKEとなる。展開図を書いて,長方形DHFB
を書き,一直線を引けばわかりやすい。
3,後は,向かい合う辺と平行になるように引けばよい。

これで君も切断面マスターだ!
【コメント】
「知っていれば」瞬殺。知らない中学生が多かったと思われる。
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 問題が発表された当初,多くの塾の先生は「なんて簡単なんだ」と意見しましたが,問1(2)の難しさ,問2を真面目に解いてしまった,問3(1)を簡単だと見抜けない,問3(2)を知らない受験生が予想以上に多かったのか,平均点は低め。問題演習においては,難易度を見極める能力も重要になってきます。
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