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【コメント1】
(https://hokkaimath.blog.fc2.com/blog-entry-35.html#more)で,「単純に係数をくくる方法」がいかに簡単で強力かを説明しました。ユーグリッド,modを理解していなくでも簡単に不定方程式の解を見つけることが出来ます。今回の問題も,その一例です。
気分的な大学入試問題2
出典:2005年度 慶應義塾大学 整数問題
25m+17n=1623を満たす正の整数の組(m, n)を全て求めなさい。
【コメント1】
(https://hokkaimath.blog.fc2.com/blog-entry-35.html#more)で,「単純に係数をくくる方法」がいかに簡単で強力かを説明しました。ユーグリッド,modを理解していなくでも簡単に不定方程式の解を見つけることが出来ます。今回の問題も,その一例です。
気分的な大学入試問題2
出典:2005年度 慶應義塾大学 整数問題
25m+17n=1623を満たす正の整数の組(m, n)を全て求めなさい。
2005Keio_kai2.pdf
【解答例】
25m+17n=1623は,25m+17n-1623=0と変形でき,
17でくくると,
17(m+n-95)+8m-8=0 すなわち,
17(m+n-95)+8(m-1)=0…①となる。
①を満たす(m, n)の組は,m=1,n=94とすぐ分かる。
すると,
25m+17n=1623…②
25・1+17・94=1623…③
②-③より,
25(m-1)+17(n-94)=0
25(m-1)=-17(n-94)
25と17は互いに素だから,kを整数とし,
m-1=-17k m=-17k+1…④
n-94=25k n=25k+94…⑤
ここで,m,nは正の整数であるから,④より,k≦0となる。一方,⑤より,k>-4となるから,k=-3,-2,-1,0となる。したがって,求める(m, n)の組は,
(m, n)=(1, 94)(18, 69)(35, 44)(52, 19)
【コメント2】
まだ高校数学において整数問題が流行っていない頃の問題です。(教科書にあまり載っていなかった?)しかし,難関大学では昔から解かなくてはならなかったのですね。大変。
「全て求めなさい。」と言われると,大抵はkを整数とし,これを満たすもの全て,と言いがちな解答が多いですが,これは違います。kに制限があるのですね。良い問題です。
【コメント3】
よくある解答として,
25m+17n=1とし,m=-2,n=3の解を見つけ,1623倍するというのがありますが,流石に1623倍する気力はありません。
【コメント4】
①はたまたま,8で括れているじゃないか!というコメントもあると思われます。
17(m+n-95)+8m-1=0 だったらどうでしょう?
17(m+n-95)+8m=1
17×(-7)+8×15=1より,
m=15,n=87とすれば,解が出ます。簡単で誰でも理解できる解法ですが,案外有能ですね。
(3桁程度の倍数は即座に計算できる脳が必要ですが……。)
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