不定方程式(ax+by=c)は係数を小さく【2018年度センター試験数学1A】

2019/08/07

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不定方程式,3x+2y=1は,整数に限っても,満たす(x,y)は無数にあります。

高校入試でも簡単なものは出題され,大学入試でも主にセンター試験でよく見かける問題です。

今回は,2018年度センター試験数学IAを用いて,「係数を小さくして解を見つけやすくする」方法を学んでいきましょう。ごくたまに高校入試でも役に立ちます。たぶん。

気分的な大学入試1
出典:2018年度センター試験IA 第4問 整数


(1)144を素因数分解すると,
144=2^【ア】×【イ】^【ウ】
であり,144の正の約数の個数は【 エオ 】個である。

(2)不定方程式は
144x-7y=1
の整数解x,yの中で,xの絶対値が最小になるのは
x=【 カ 】,y=【 キク 】 
 であり,すべての整数解は,kを整数として
x=【 ケ 】k+【 カ 】,y=【コサシ】k+【 キク 】 
 と表される。

(3)144の倍数で,7で割ったら余りが1となる自然数のうち,正の約数の個数が18個である最小のものは144×【 ス 】であり,正の約数の個数が30個である最小のものは144×【 セソ 】である。





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【解答】
ア,イ,ウ 4,3,2 3
エオ 15 3
カ 2 2
キク 41 2
ケ 7 2
コサシ 144 2
ス 2 3
セソ 23 3

【解説】
(1)
144=122=(22×3)2=24×32
144の正の約数は,2m×3nの(m, n)を変えることによって得られる。(m=0,1,2,3,4 n=0,1,2)
(m,n)の選び方は,5×3=15通り。

(2)
【Point】
不定方程式の係数が大きかったら,係数を小さくして考える!
144x-7y=1は,7(20x-y)+4x=1と変形できる。これを満たす(x, y)のうち,xの絶対値が最小にになるものは,
x=2,y=41
144x-7y=1…①
144∙2-7∙41=1…②
①-②より,144(x-2)-7(y-41)=0
144(x-2)=7(y-41)
x-2と,y-41は互いに素だから,
x-2は7の倍数,y-41は144の倍数なので,kを整数とし,x-2=7k y-41=144k
x=7k+2 y=144k+41

(3)
<解法1>~誘導にしっかり乗る~
144xは7で割ったら1余るので,144x=7y+1と表せる。よって,(2)より,x=7k+2
正の約数を18個にするためには,144=24×32に,2か3いずれか1つをかければ良い。
k=0のとき,x=2 最小の整数は2。

144xの正の約数を30個にするには,
「2か3以外の素数をかける。」または
「2と3の指数(m, n)を(5, 4)か(4, 5)か(9, 2)にする。(つまり,18か,27か,32をかける。)」
である。
18,27,32はいずれも7k+2を満たさない。よって,2か3以外の素数をかければ良い。最小の素数は,
k=3のとき,7×3+2=23となる。 

<解法2>~誘導に乗れなかった場合~
144≡4 (mod7)より,
288≡8≡1 (mod7) 2をかければ,正の約数の個数が18個である最小のものとなる。

 正の約数を30個とするためには,24×32に,
「2か3以外の素数をかける。」または
「2と3の指数(m, n)を(5, 4)か(4, 5)か(9, 2)にする。(つまり,18か,27か,32をかける。)」
である。
144×2≡4×2≡1(mod7)より,
mod7で2と合同な整数のうち,条件を満たす最小の数は,23。

【コメント】
 中学生でも参考になるのは(1)(2)ですね。特に,不定方程式において,係数を小さくする方法は,全人類覚えておくべきです。何よりも理解しやすいですからね。
 (3)は誘導に上手く乗れば余裕です。ただ気づけるかどうかですね。割と露骨ですが,気づかない場合はmodで無理やりやりましょう。こういうときにmodは大変役に立ちます。
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