高校入試は道具を使える【2015年度北海道】

2019/07/23

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高校入試という箱舟の中でしか作られない問題です。

芸術的な高校入試第2回
【出典:2015年度 北海道 高校入試 過去問】
難易度:測定不能 美しさ:★★★★★★

大小2つのさいころを同時に投げ,下の図にルールIまたはルールIIにしたがって点Pをとります。点Oは原点とします。次の問いに答えなさい。
image1.png
(ルールI)
 点Pのx座標は,大きいさいころの出た目の数とし,点Pのy座標は,小さいさいころの出た目の数とします。
 例えば,大きいさいころの出た目の数が1,小さいさいころの出た目の数が2のとき,点Pは(1,2)となります。
(ルールII)
 点Pのx座標は,大きいさいころの出た目の数が偶数ならばその数とし,奇数ならばその数の符号を負とした数とします。また,点Pのy座標は,小さいさいころの出た目の数が偶数ならばその数とし,奇数ならばその数の符号を負とした数とします。
 例えば,大きいさいころの出た目の数が1,小さいさいころの出た目の数が2のとき,点Pは(-1,2)となります。

(1)ルールIにしたがうとき,点Pが関数y=6/x のグラフ上の点になる確率を求めなさい。

(2) ルールIIにしたがうとき,点Pと点(1/2,1/2)との距離が5以下になる確率を求めなさい。

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【コメント1】
(1)は舐めた問題である。しかし正答率低めなのは,最後らへんの問題であることと,数えミスであろう。問題は(2)である。一見非常に面倒くさそうな問題だが,この入試は「高校入試」ということを思い出してほしい。そう。アレを使えば瞬殺である。

【解答例】
(1)(3点)正答率68.3%
xy=6となる(x, y)の組は,(1, 6)(2, 3)(3, 2)(6, 1)
の4通り。
1/9

(2)(4点)正答率12.3%
大学入試を経験し心が汚くなると,すぐ三平方の定理とかも用いようとするであろう。しかし,これは高校入試である。
コンパスを持っているので,以下のような図を描けば良い。
1235.png

16通りあるから,
16/36=4/9

【コメント2】
 この問題の凄い所は,高校入試という箱舟を利用し,コンパスを使えるかという柔軟な発想を求めたところである。コンパスなんて,普通は作図でしか使わない。というか作図以外で見たことが無い。それを,方眼紙+コンパスを用いれば,面倒な計算問題を瞬殺できるという例題を示したという点で偉大である。(もしかしたらどこかの都道府県が既にやっているのかもしれないが。)
 高校入試に限れば,史上最強の入試問題であろう。別にこの問題グラフ用紙なんて書く必要ないのである。(印刷代をケチっているのか知らないが,普段極力図を描かない北海道にしては良いサービスである。)何のためにグラフ用紙が印刷されているのか,手に持っているコンパスは……。12.3%の受験生が柔軟な発想を手に入れたらしいが,流石すぎる。
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